エアコンの勘定科目を金額別に解説!設置費や耐用年数の仕訳も

エアコンの勘定科目を金額別に解説!設置費や耐用年数の仕訳も

エアコンパラダイス

  • X
  • LINE
  • facebook

エアコンを購入した際の経理処理は、本体価格や設置費を含めた取得価額によって用いる勘定項目が異なります。
10万円未満であれば消耗品費として一括で経費計上できますが、一定額を超えると資産として計上し、減価償却の仕訳が必要です。
本記事では、エアコンの取得価額に応じた勘定科目の使い分けや、設置工事費・修理代などの関連費用の処理方法、減価償却に必要な耐用年数について、具体的な仕訳例を交えながら解説します。

エアコンの勘定科目は取得価額によって決まる

エアコンの仕訳で使う勘定科目は、本体の購入代金だけでなく、設置工事費などの付随費用を含めた「取得価額」がいくらかによって決まります。
例えば、エアコン本体の購入費が9万円でも、設置費が2万円かかった場合、取得価額は11万円として扱います。

この取得価額を基準に、消耗品費として一括で経費にするか、資産として計上するかを判断するため、まずはエアコンの購入にかかった総額を正確に把握することが会計処理の第一歩となります。

【金額別】エアコン購入時の勘定科目と仕訳方法

エアコンの購入費用は、その金額によって会計処理の方法が大きく異なります。
具体的には、取得価額が10万円未満の場合は「消耗品費」として一括で経費に計上できますが、10万円以上の場合は原則として「資産」として帳簿に記載し、数年にわたって減価償却を行う必要があります。

ただし、企業の規模や申告方法によっては、10万円以上であっても全額を経費として処理できる特例も存在するため、自社の状況に合わせた適切な方法を選択します。

10万円未満の場合:「消耗品費」として一括で経費計上

エアコンの取得価額が10万円未満の場合、勘定科目は「消耗品費」として処理し、購入した事業年度に全額を経費として計上するのが一般的です。
この方法は、減価償却のような複雑な計算が不要で、経理処理の手間を大幅に削減できるメリットがあります。

多くの会社では、少額の備品や消耗品と同じ扱いで処理されており、最もシンプルな会計処理方法と言えます。
帳簿に記帳する際は、借方に「消耗品費」、貸方に「現金」や「普通預金」と記載します。

10万円以上20万円未満の場合:「一括償却資産」で3年間で償却

取得価額が10万円以上20万円未満のエアコンは、「一括償却資産」として処理できます。
この方法を選択すると、資産の法定耐用年数にかかわらず、3年間で均等に償却することが可能です。
例えば、18万円のエアコンであれば、毎年6万円ずつを経費として計上します。

一括償却資産の大きなメリットは、固定資産税(償却資産税)の課税対象にならない点です。
この処理は、青色申告・白色申告を問わず、すべての法人や個人事業主が選択できます。

20万円以上の場合:「工具器具備品」または「建物附属設備」で資産計上

取得価額が20万円以上のエアコンは、原則として固定資産として計上し、法定耐用年数に基づいて減価償却を行う必要があります。
一般的な壁掛けエアコンなどは「工具器具備品」、天井埋め込み型のように建物と一体化しているものは「建物附属設備」の勘定科目で処理します。
なお、中小企業者等の特例を適用しない場合、30万円以上のエアコンも同様に資産計上となります。

資産計上した場合は、毎年の決算で減価償却費を計算し、経費として計上していきます。

【青色申告の特例】30万円未満なら「少額減価償却資産」として全額経費に

青色申告をしている中小企業者や個人事業主の場合、「少額減価償却資産の特例」を活用できます。
この特例は、取得価額が30万円未満の資産について、年間合計300万円までを上限に、購入したその年に全額を経費として計上できる制度です。

例えば、28万円のエアコンを購入した場合でも、消耗品費などとして一括で経費処理が完了します。
この特例を適用することで、課税所得を圧縮できるため、大きな節税効果が期待できます。

エアコン本体だけじゃない!関連費用の勘定科目

エアコンの会計処理では、本体価格以外にも様々な費用が発生します。
例えば、設置工事費やその後の修理・クリーニング代、買い替え時の撤去費用などが挙げられます。
これらの費用は、それぞれ性質が異なるため、適切な勘定科目で処理しなければなりません。

特に設置費用は、エアコンの取得価額に含めるのが原則であり、一括で経費にできるかどうかの金額判断に影響します。
延長保証料なども、その性質に応じて処理方法が変わるため注意が必要です。

設置工事費:取得価額に含めて資産計上するのが原則

エアコンの設置工事費は、エアコンを事業で使用できる状態にするための付随費用とみなされるため、原則として本体価格に含めて「取得価額」として計上します。
例えば、本体が9万円、取り付け工事費が2万円だった場合、取得価額は11万円となり、消耗品費ではなく資産として計上する必要があります。
このルールは、配管工事や室外機の設置など、エアコンの稼働に直接必要なすべての工事費用に適用されます。

そのため、仕訳を行う際は、必ず設置に関連する費用を合算した金額で判断してください。

修理・メンテナンス代:「修繕費」で経費処理する

エアコンが故障した際の修理代や、正常な機能を維持するためのメンテナンス費用は、「修繕費」という勘定科目で経費として処理します。
これには、部品の交換や冷媒ガスの補充などが該当します。
ただし、単なる原状回復の範囲を超える修理、例えば、資産価値を高めるような大幅な性能向上のための部品交換などは「資本的支出」と判断され、修繕費ではなく資産として計上する必要があるため注意が必要です。

通常の修理であれば、発生した年度の費用として計上できます。

クリーニング代:こちらも「修繕費」で処理可能

業務用エアコンのフィルター掃除や内部洗浄など、専門業者に依頼したクリーニング代も、エアコンの機能を維持するための費用と考えられるため、「修繕費」として経費処理することが可能です。
定期的なメンテナンスの一環として行われるクリーニングは、資産の価値を高める「資本的支出」ではなく、原状回復や維持管理のための支出とみなされます。

これにより、支払ったクリーニング費用をその期の経費として計上し、課税所得を抑えることができます。

撤去・処分費用:「固定資産除却損」または「雑費」で仕訳

古いエアコンを買い替える際の撤去費用やリサイクル料金の会計処理は、そのエアコンが資産として計上されていたかどうかで異なります。
固定資産として計上されていたエアコンを処分する場合、帳簿価額を「固定資産除却損」として費用計上し、撤去費用もこれに含めるか「雑費」で処理します。

一方、もともと資産計上されていないエアコン(消耗品費として処理したものなど)の処分費用は、単純に「雑費」として仕訳をすれば問題ありません。

資産計上する場合のエアコンの耐用年数

取得価額が一定額を超え、エアコンを固定資産として計上する場合、減価償却の計算に「法定耐用年数」を用います。
この耐用年数は、資産の種類に応じて国税庁が定めており、エアコンの場合はその構造によって適用される年数が異なります。

一般的な壁掛けタイプと、建物と一体化した天井埋め込み型では勘定科目と耐用年数が変わるため、弥生会計などの会計ソフトで正しく設定するためにも、どちらに該当するかを正確に判断する必要があります。

壁掛けエアコンなど「工具器具備品」の耐用年数は6年

オフィスや店舗などで一般的に使用される壁掛け型の家庭用エアコンや、床置き型のエアコンなど、比較的容易に取り外しや移動が可能なタイプは、会計上「工具器具備品」に分類されます。
この「工具器具備品」に該当する冷暖房設備の法定耐用年数は、6年と定められています。
したがって、例えば2台以上のエアコンを資産計上する場合でも、この種類に該当すれば、それぞれ6年にわたって減価償却を行っていくことになります。

ダクト式など「建物附属設備」の耐用年数は13年または15年

天井に埋め込まれているダクト式のエアコンや、建物全体に冷暖房を供給するセントラル空調システムなど、建物と一体化していて簡単には取り外せない設備は「建物附属設備」として扱われます。
この場合の法定耐用年数は、その設備の規模(出力)によって異なり、冷凍能力が22kW以下のものは13年、それを超える大規模なものは15年と定められています。
工具器具備品に比べて耐用年数が長くなるのが特徴です。

【個人事業主向け】自宅兼事務所のエアコン代を経費にする家事按分の方法

個人事業主が自宅兼事務所にエアコンを設置した場合、その購入費用や電気代の全額を経費にすることはできません。
事業で使用している部分とプライベートで使用している部分を合理的な基準で分ける「家事按分」という計算が必要です。
例えば、事務所用として使用している部屋の面積が家全体の25%であれば、エアコンの購入費や関連費用の25%を経費として計上します。

この按分比率は、事業内容に応じて作業時間などで設定することも可能です。
社宅の家賃計算とは異なり、あくまで事業経費を算出するための手続きです。

エアコンの勘定科目に関するよくある質問

ここでは、エアコンの勘定科目について、特に個人事業主や会社の経理担当者から寄せられることが多い質問とその回答をまとめました。
購入金額による使い分けの再確認や、設置費用の扱い、業務用と家庭用の耐用年数の違いなど、具体的なケースを想定した内容になっています。

仕訳で迷いやすいポイントを簡潔に解説するので、日々の業務の参考にしてください。

エアコンの勘定科目は購入金額によってどう使い分けますか?

取得価額が10万円未満は「消耗品費」、10万円以上20万円未満は「一括償却資産」、20万円以上は「工具器具備品」等で資産計上します。
青色申告の中小企業者なら30万円未満まで経費にできる特例があります。

なお、リースやレンタル契約の場合は、これらの科目ではなく「リース料」や「賃借料」で処理します。

エアコンの設置費用は本体価格に含めるべきですか?

はい、原則として含める必要があります。
設置費用はエアコンが事業で使える状態になるためにかかった付随費用とみなされるため、本体価格と合算した「取得価額」で会計処理します。
この合計金額を基に、消耗品費か資産計上かを判断してください。

業務用エアコンと家庭用エアコンで耐用年数に違いはありますか?

税法上の耐用年数は、業務用か家庭用かの用途ではなく、その構造によって決まります。
店舗などで使う一般的な壁掛け型の業務用エアコンは「工具器具備品」として6年、建物と一体化した天井埋込型などは「建物附属設備」として13年または15年が適用されます。

まとめ

エアコンの会計処理を正しく行うためには、まず設置費などを含めた総額である「取得価額」を確定させることが重要です。
その取得価額に基づき、10万円未満なら「消耗品費」、10万円以上20万円未満なら「一括償却資産」、20万円以上なら「工具器具備品」や「建物附属設備」として資産計上するのが基本の流れです。
また、青色申告を行っている中小企業者であれば、30万円未満まで一括で経費にできる特例も活用できます。

自社の状況を確認し、適切な勘定科目で業務を進めてください。

タグ:

お客様の問題が起きている空調機器
今すぐ出張お見積いたします!

0120-151-018
【受付時間】平日9:00〜17:00