業務用エアコンの耐用年数とは?入れ替えを決める基準についても解説

業務用エアコンの耐用年数とは?入れ替えを決める基準についても解説

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業務用エアコンの設置やメンテナンス、買い替えなどを検討している人は、業務用エアコンの耐用年数について耳にしたことがあるかもしれません。本記事では業務用エアコンの耐用年数とは何か、寿命との違いについて解説します。加えて、業務用エアコンを長持ちさせる使い方や入れ替えのタイミング、業者の選び方も紹介するので、ぜひ参考にして下さい。

業務用エアコンの耐用年数(耐久年数)とは?

業務用エアコンの耐用年数には次の3種類があります。

・国税庁が定める法定耐用年数
・物理的耐用年数
・経済的耐用年数

それぞれの耐用年数について以下で解説します。

国税庁が定める法定耐用年数

法定耐用年数とは減価償却費を計算するために定められた年数で、実際の寿命とは異なります。減価償却については後ほど詳しく解説します。

税務上での業務用エアコンには「備品」と「建物付属設備」の2種類があり、「備品」とは建物に後から設置する業務用エアコンです。一方、ダクト配管されているなど建物と一体化した形で設置されいる業務用エアコンは「建物付属設備」に分類されています。

「備品」の業務用エアコンの場合、法定耐用年数は6年です。また、「建物付属設備」の業務用エアコンの耐用年数は、冷凍機の定格出力が22kW以下であれば13年、22kW超であれば15年とされています。

物理的耐用年数

業務用エアコンの物理的耐用年数とは、定期的にメンテナンスを行うことを前提として、通常通り使用できるとされている年数です。業務用エアコンの物理的耐用年数は一般的に10~15年程度と言われています。

業務用エアコンを構成する部品はそれぞれ寿命が異なります。例えば、フィルターの寿命は5年、防振ゴムは10年、室外機搭載コンプレッサーは8~10年です。つまり、寿命を迎えて不具合が発生した部品の修理や交換をしながら業務用エアコンを使用できる期間が物理的耐用年数です。

物理的耐用年数は、業務用エアコンを使用する場所の環境や使い方によっても異なります。また、空気に油を多く含む飲食店など、業務用エアコンを使用する場所の業種によってはエアコンのフィルターや内部の部品に負担がかかり、物理的耐用年数が短くなる傾向があります。

経済的耐用年数

経済的耐用年数とは、業務用エアコンの修理・メンテナンス費用が買い替え費用を上回る状態になるまでの年数です。上述したように業務用エアコンの各部品はそれぞれ寿命が異なり、寿命を迎えた部品は不具合や故障が発生しやすくなります。

つまり、業務用エアコンを使用した期間が長くなるほど、修理した後もまた別の部品が経年劣化による不具合を起こす可能性が高くなるのです。

修理・メンテナンスの頻度と費用が増大してきたら経済的耐用年数を過ぎたと考えられるため、買い替えを検討した方が良いでしょう。

耐用年数と寿命の違い

業務用エアコンの耐用年数は上述したように、減価償却費の計算、部品交換や修理が必要になるタイミング、運用コストを見直すべき時期など、それぞれの基準で設定された年数です。一方、寿命は冷暖房能力が落ちる、室内が均等に空調できないなど十分に機能しなくなり、実際に使えなくなる時期を指します。

耐用年数を過ぎたからといって業務用エアコンを全く使えなくなるわけではありませんが、さまざまな観点から買い替えを検討する目安の時期と考えましょう。

業務用エアコンの減価償却と耐用年数の関係

業務用エアコンは年数の経過によって価値が減少する固定資産に分類され、確定申告時に減価償却が可能です。

・業務用エアコンの減価償却とは?
・少額減価償却資産・一括償却資産の特例

それぞれについて以下で解説します。

業務用エアコンの減価償却とは?

減価償却すると固定資産の購入費用を数年に分けて償却でき、節税につながります。業務用エアコンの減価償却には定額法と定率法があります。

定額法は原則として毎年同じ金額を償却費とする方法です。また、定率法は減価償却する最初の年に償却費の金額が最大になり、その後減少していく方法です(償却費が「償却保証額」未満になった年以降は、毎年同額を計上)。

「建物付属設備」に分類される業務用エアコンは定額法、「備品」に分類される業務用エアコンは定率法で減価償却します。

少額減価償却資産・一括償却資産の特例

業務用エアコンは法定耐用年数(備品6年、建物付属設備13~15年)で減価償却しますが、「少額減価償却資産」「一括償却資産」の特例を利用すれば、より短期間での償却も可能です。

「少額減価償却資産」は、青色申告をしている中小企業が30万円未満で購入した固定資産を一度に経費処理できる特例で、即座に経費計上できるメリットがあります。ただし、償却資産税(固定資産税)の対象になります。事前の申請が必要のため、詳しくは中小企業庁や税理士に確認して下さい。

「一括償却資産」は、購入価額が一定以上の固定資産を3年間、毎年同額で償却する方法で、全ての企業が利用できます。「一括償却資産」のメリットは資産管理の簡略化や、償却資産税(固定資産税)の対象にならないことです。

業務用エアコンの寿命を延ばすメンテナンスと管理のコツ

業務用エアコンの寿命を延ばす主なコツは次の通りです。

・定期点検・清掃
・異音・異臭など故障サインの早期発見
・業務用エアコンを長持ちさせるポイント

それぞれについて以下で解説します。

定期点検・清掃

定期的な清掃や点検を欠かさず、良い状態を維持しながら使用することが業務用エアコンの寿命を延ばします。月に1度程度の簡単なフィルター清掃は自社でも可能です。ただし、内部クリーニングや部品の点検、冷媒ガスの状態チェック、必要に応じた部品交換や修理などは業務用エアコン専門の業者に依頼する必要があります。年に1度を目安にプロの定期点検・メンテナンスを受けるようにしましょう。

異音・異臭など故障サインの早期発見

不具合や故障が発生した場合、そのまま使い続けると業務用エアコンに負担がかかり、劣化が進む原因になります。トラブルの早期発見と早期対応が業務用エアコンの寿命を延ばすことにつながるのです。

業務用エアコン専門の業者に定期点検を依頼していれば、トラブルを早期発見できる可能性が高くなります。ただし、定期点検の時期以外に異音や異臭など主な故障サインが出た場合も、すぐにプロに相談するようにして下さい。

業務用エアコンを長持ちさせるポイント

業務用エアコンにできるだけ負担をかけないような使い方を普段から心がけることによって、寿命を延ばすことにつながります。

例えば、フィルターを清掃せず目詰まりした状態で使用したり、外気温と差が大き過ぎる温度設定で長時間運転したり、休ませる時間を全く設けずに連続運転したりすると業務用エアコンに負担がかかるため、避けるようにしましょう。また、室内機や室外機に直射日光が当たらないように工夫するなど、業務用エアコンの設置環境もできるだけ最適化することが大切です。

耐用年数を迎えた時の対応

業務用エアコンが耐用年数を迎えた時の主な対応は次の通りです。

・買い替え時期の目安と判断基準
・修理と買い替えのどちらが良いか
・リースという選択肢もある

それぞれについて以下で解説します。

買い替え時期の目安と判断基準

業務用エアコンのメーカーが提供する保証期間は一般的に1~3年で、期間外に発生した不具合については有償修理になります。保証期間を過ぎると不具合や故障も増えるため、買い替えを検討する時期と考えて良いでしょう。フィルターやフィンなどの不具合が増えた場合も買い替える時期の目安となります。

また、室外機コンプレッサーが破損すると多くの場合は交換修理が必要となり、時間も費用もかさみます。買い替える方がリーズナブルな場合もあるため、交換修理と買い替えの見積もりを出してもらって検討しましょう。

それから、メーカーの部品保管期間が近づいている場合や過ぎている場合は買い替えがおすすめです。各機種の製造終了から一定期間が経過するとメーカーにも交換用の部品がなく、修理できなくなる可能性が高まります。

修理と買い替えのどちらが良いか

メーカー保証期間を過ぎた場合は修理費が高額になる場合もあるため、修理費用と買い替え費用の見積もりを出してもらって比較しましょう。特に、室外機コンプレッサーの修理交換は高額になる場合が多く、新品に買い替える方がコストパフォーマンスが良い場合があります。フィルターやフィンも修理や交換の頻度が高い場合は買い替える方が良いかもしれません。

また、メーカーの部品保有期間を過ぎている場合は買い替えがおすすめです。今回の不具合は部品の入手が可能で修理できたとしても、次に不具合が発生した時に部品が入手できず修理できなくなるおそれがあります。

リースという選択肢もある

新しい業務用エアコンに買い替えるとなると高額の費用がかかるため、ためらう人もいるのではないでしょうか。その場合は、リースという選択肢を検討してみて下さい。

エアコンパラダイスは主要メーカーの業務用エアコンのリース販売を行っています。初期費用を抑えながら最新モデルの高性能な業務用エアコンを手軽に導入することが可能です。当社のリース販売には定期メンテナンスとサポートも含まれているため安心ですし、リース販売なら経費に計上できるため、節税効果も期待できます。

業務用エアコンのコストについて

ここでは、業務用エアコンにかかる主なコストについて考えてみましょう。

・初期費用の内訳と相場感
・ランニングコストの内訳と相場観
・エアコン専門業者へ相談
・リース販売の費用

それぞれについて以下で解説します。

初期費用の内訳と相場感

業務用エアコンの新設や入れ替えにかかる主な費用は本体価格と工事費用ですが、相場は機種や設置場所などによって異なります。一般的には5馬力以下の機種なら合計50万円前後、6馬力以上の機種なら100万円以上が目安です。

また、建築資材や建物の構造などによっては追加の工事費用が発生する場合があります。さらに、新設でなく入れ替えの場合は、古い配線や配管の撤去工事、新しい業務用エアコンに適した配管工事、撤去した業務用エアコンの処分費用などが追加される点にも注意が必要です。

ランニングコストの内訳と相場観

業務用エアコンの主なランニングコストは電気代と修理・メンテナンス費用です。

電気代は機種や馬力、使用時間などによります。以下は24時間稼働で30日間使用した場合にかかる電気代の目安を馬力ごとにまとめたものです。

馬力\運転モード冷房運転時暖房運転時
3馬力15万8,000円17万9,000円
4馬力22万3,000円25万円
5馬力27万9,000円31万2,000円
6馬力31万2,000円35万7,000円
8馬力44万6,000円50万円
10馬力55万8,000円62万5,000円

※電気料金は31円/kWhで計算
※消費電力は馬力や機種により異なる

また、メーカー保証期間外でかかる修理費用の目安は以下の通りです。

修理内容費用の目安
ファン、ファンモーター10万円前後
排水異常10万円前後
熱交換器10万円以上
室外機コンプレッサー10万円以上
冷媒ガス漏れ10万円以上

エアコン専門業者へ相談

業務用エアコンの導入や入れ替えについて悩んだら、専門の業者に相談するのがおすすめです。多くの業者では無料相談や無料見積もりに対応しています。予算や使用環境、解決したい課題などを伝えることで、最適な機種を提案してもらえる点もプロに相談するメリットです。また、複数の業者に見積もりを依頼し、金額や対応の質などを比較すると良いでしょう。

リース販売の費用

業務用エアコンのリース販売を行うエアコンパラダイスでは次のプランを提供しています。

スタンダードリース:
メンテナンス費用・修理費用を含まず、使用料のみの基本プランです。初期費用を抑えて最新の業務用エアコンを活用でき、運用コストも容易に管理できます。契約期間満了時は更新と返却から選択可能です。

フルメンテナンスリース:
使用料・修理メンテナンス費用が含まれるプランです。管理の手間を削減し、トラブル発生時もスピーディーな対応ができます。また、毎月定額の支払いのため、予算管理しやすいこともメリットです。

プラン料金についてはお見積りとなりますので、詳しくはお問い合わせ下さい。

お問い合わせ│エアコンパラダイス

エアコン専門業者の選び方

業務用エアコンの導入や入れ替えを依頼する専門業者を選ぶ際は、以下の点をチェックしましょう。

・無料見積もりに対応しているか
・見積もり内容が詳細で明確か
・現地調査をしてくれるか
・エアコン配送や古いエアコン・フロンガスの回収もしてくれるか
・施工実績は豊富か
・施工後のサポートはあるか

複数の業者に見積もりを依頼して比較し、より信頼できる業者を選ぶと良いでしょう。

まとめ|業務用エアコンの耐用年数を正しく理解して賢く運用しよう

業務用エアコンの耐用年数には法定耐用年酢と物理的耐用年数、経済的耐用年数があり、寿命そのものとは異なるものの、買い替えを検討する時期の目安になります。古い業務用エアコンを無理に修理して使い続けるよりも最新機種に入れ替える方が特になる場合もあるので、見積もりを取って比較検討してみましょう。

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